お金の奴隷解放宣言について
キングコング西野さんの
「お金の奴隷解放宣言。」が話題になっているようですね。
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西野さんが企画し、数十名のクリエイター・その道のプロを集め制作した「えんとつ町のプペル」
その内容を発売から3ヵ月、小学生からの「高くて買えない」という意見を受けてweb無料公開したというこの件ですが、
ツイッターでも、クリエイターさんや絵描きさんなどが多数この件について発言されていました。
そこまで批判することではないのでは?と思うのですが、私がツイッターに書いたことをまとめつつ、思ったことを書いておきます。
特に問題になっているのはブログでの「お金の奴隷」発言
日本では技術者やクリエイター、ものづくりをする人たちの価値があまり評価されていないという現状があります。
それなのに、お金を払わなければ見ることができないのは金の奴隷だ!というようなことを書くのは、クリエイターの価値を下げる行為だ
と批判されている訳ですが
私は、この件だけを見るのであればそれは考えすぎではないかと思います。
西野さんは、この絵本を作る際に協力してもらった方たちにはちゃんと対価を払っている訳ですし、価格を押さえたとはいえ、発行部数23万部を突破しているのなら赤字ではないはずですよね?
その上で、さらに認知度をあげる、多くの人へ届けるためにと考えた結果の行動なのではないかと。
むしろこの過激ともとれる表現は、炎上商法を利用しての販促ではないかと思っています。
いやぁ頭いいですね。笑
西野さんはクリエイターではない
クリエイターの人たちが、自らの磨いた技術・知識で時間を割いて創ったものを無料公開することに抵抗がある気持ちはわかります。
特に絵や文章といった印刷物は、手に取ることが必ずしも必要ではないので、見たら終わり(お金が自分に入らない)可能性も高いので不安になります。
でもそれは、利益を得ることや、お金を出して買うことで大切にしてもらいたい、という思いがあるからですよね。
それは良いことなのですが、そもそも知らなければ手に取らない、という現実があります。
マーケティングとしては、費用の回収ができるのであれば、多くの人に知ってもらう方が母体が増えるのでより多くの人に買ってもらえるという考え方ができます。
西野さんは、より多くの人の手に届けることを目標としているのでクリエイター的な思考とは違うんですよね。
それに、前に書いたように対価は払っているので、クリエイターへの報酬を下げたいという意図はないと思います。
つまり、クリエイターの価値がどうこうって話とは違う次元の話なのです。
既に買ったひとの事は考えていない?
ひとつ気になるのは、
発売から無料公開までの3ヵ月間に購入したひとは複雑な気持ちになるだろうということです。
だって、お金を出して購入したのに後から無料になりました!って損した気分ですよね。
そこはどう考えているのかなぁと聞いてみたいです。でも、それだけ作品に自信があるということなのかもしれません。
やっぱりwebと紙では違いますからね。
紙やインクにもこだわっているようですし、画面越しで見ることと実際に手に取って見るのでは感じ方も違うと思うので、損はさせてない!ということですかね。
無料公開してからAmazonでの売上が上がったようなので、webで読んでも手に取りたい人がいることは確実です。
無料公開することについて
作ったものをどう届けるかの考え方の違い、という趣旨の話をしましたが、無料公開についてももっと増えて欲しいと思っています。
もちろん、お金は必要なので有料で売るものは必ずあるべきなのですが
西野さんの書いているように、必ずしも有料でなくても良いものであるなら無料にするのは良い手法なのではないかと思います。
この話は長くなりそうなのでまたにしますが、
私がこの件に関して批判する点はあまりないなぁという印象でした。
ちなみにまだ、えんとつ町のプペルは読んでいないのでこの機会に読んでみようと思います!
ありの